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基本情報技術者講座 磁気ディスクの平均アクセス時間の計算

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磁気ディスク装置は、データが記録されている場所によってアクセス時間が違う。このため磁気ディスク装置のアクセス時間は、平均アクセス時間で表される。

磁気ディスク装置の平均アクセス時間は以下の式で求められる。

磁気ディスク装置の平均アクセス時間

平均待ち時間+データ転送時間
=平均シーク時間+平均回転待ち時間+データ転送時間

基本情報技術者講座 磁気ディスクの平均アクセス時間

基本情報技術者講座 平均シーク時間

平均シーク時間は、磁気ヘッドが対象のデータのトラックの位置まで移動する時間である。平均シーク時間のことを平均位置決め時間や平均ポジショニング時間ともいう。

話は少し外れるが、1つのデータが磁気ディスクに連続して記録されていない状態を断片化(フラグメンテーション)という。この断片化が起こるとなぜよくないかというと、磁気ヘッドの移動回数が増え、平均シーク時間が増える。これによって磁気ディスク装置の平均アクセス時間が長くなるからである。

断片化を解消し、データを連続して配置し直すことをデフラグ(defragmentation)という。

基本情報技術者などの試験においては、平均シーク時間は問題で与えられることが多い。

基本情報技術者講座 平均回転待ち時間

平均回転待ち時間は、目的のデータが磁気ヘッドの下に来るまでの平均時間である。平均回転待ち時間は、目的のデータが磁気ヘッドの下に来るまでの平均時間である。最小時間はデータが磁気ヘッドの下にある場合で0、最大1回転待たなくてはならない。したがって、平均回転待ち時間は、1回転の時間の1/2である。

平均回転待ち時間のことを平均サーチ時間またはサーチ時間ともいう。

平均回転待ち時間は、以下の式で求められる。

平均回転待ち時間=1/2×1回転の時間

1回転の時間は以下の式で求めることができる。

1回転の時間(秒)=60秒÷1分間の回転数

1回転の時間をミリ秒で求める場合は、以下のとおりである。

1回転の時間(ミリ秒)=60秒×103÷1分間の回転数

平均回転待ち時間

平均回転待ち時間= 1/2 ×1回転の時間

1回転の時間(ミリ秒)=60秒×103÷1分間の回転数

基本情報技術者講座 データ転送時間

データ転送時間は、磁気ディスクのデータを読み書きする時間である。データ転送時間は以下の式で求めることができる。

データ転送時間=転送するデータのバイト数÷データ転送速度

データ転送速度は、以下の式で求められる。

データ転送速度=1トラックのバイト数÷1回転の時間

データ転送時間

データ転送時間
転送するデータのバイト数÷データ転送速度
データ転送速度
1トラックのバイト数÷1回転の時間

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基本情報技術者講座 磁気ディスク装置の平均アクセス時間のまとめ

磁気ディスク装置の平均アクセス時間確認問題

毎分6,000回転,平均位置決め時間20ミリ秒で,1トラック当たりの記憶容量20kバイトの磁気ディスク装置がある。1ブロック4kバイトのデータを1ブロック転送するのに要する時間は何ミリ秒か。ここで,磁気ディスクコントローラーのオーバーヘッドは無視できるものとし,1kバイト=1,000バイトとする。

基本情報技術者 平成17年春期 問22

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解説

平均シーク時間は問題で与えられているので、以下の手順で平均アクセス時間を求める。

  1. 1回転の時間を求める(60×103÷1分間の回転数)
  2. 平均回転待ち時間を求める(1回転の時間÷2)
  3. データ転送速度を求める(1トラック当たりの記憶容量÷1回転の時間)
  4. データ転送時間を求める(1ブロックのバイト数÷データ転送速度)
  5. 1ブロックの平均アクセス時間を求める(平均位置決め時間+平均回転待ち時間+データ転送時間)

1.1回転の時間

平均回転待ち時間とデータ転送速度を求めるうえで1回転の時間が必要である。1回転の時間は以下の式で求められる。

60×103ミリ秒÷1分間の回転数

60×103ミリ秒÷6,000回転=10ミリ秒

2.平均回転待ち時間

平均回転待ち時間は、1回転の時間の1/2である。

10ミリ秒÷2=5ミリ秒

3.データ転送速度

データ転送速度は、1トラック当たりの記憶容量÷1回転の時間で求められる。

20kバイト÷10ミリ秒=2kバイト/ミリ秒

4.データ転送時間

データ転送時間は、転送するデータのバイト数÷データ転送速度で求められる。

4kバイト÷2kバイト/ミリ秒=2ミリ秒

5.平均アクセス時間

平均アクセス時間は、平均位置決め時間+平均回転待ち時間+データ転送時間

20ミリ秒+5ミリ秒+2ミリ秒=27ミリ秒

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