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基本情報技術者講座 著作権

基本情報技術者試験や初級シスアドでは著作権の問題はよく出題されている。また、インターネットが生活の一部になっている現在では、著作権は重要なテーマである。基本情報技術者試験や初級シスアドの合格のためにもぜひ、マスターしていただきたいテーマである。

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著作権法は知的創造物を保護する法律である。つまり、第三者が作った書籍などの著作物を著作者の権利を保護する目的から無断で複製したり、配布してはならないという法律である。

著作権は、著作物(知的創造物)に対する権利である。著作物が創造された時点で自動的に発生する。著作権の保護期間は、著作者の死後50年または著作物の公表後50年である。これは、著作者が明確に分かっている場合は、著作者の没後50年である。著作物の中には、著作者が変名(ハンドルネーム)や匿名場合がある。このようなケースで著作者が特定できない場合は、著作物が公表後50年となる。

著作権には、著作者人格権と著作者財産権がある。著作者人格権は、著作物を公表したり、著作者名を表示する権利である。一般的に著作権といえば著作者財産権を指すことが多い。

基本情報技術者講座 著作者人格権と著作者財産権

著作者財産権は、著作物に対する上映や展示、貸与する権利である。著作者人格権は、第三者に譲渡できない。著作者財産権は、譲渡可能である。

著作権法においては、著作物の私的利用は認められている。例えば書籍のコピーを取って、個人の勉強のためにノートに張る場合などがこれにあたる。

コンピューターが関連する著作物の著作権の保護対象としては、プログラム、マニュアル、Webコンテンツなどがある。プログラム言語、規約、アルゴリズムは著作権の保護対象ではない。

また、他社に業務用アプリケーションソフトの開発を委託した場合、契約上特に取り決めがなければ、著作権は開発を請け負った企業にある。

基本情報技術者講座 著作権のポイント

著作権
著作物が創造された時点で自動的に発生する
保護期間は、著作者の死後50年または著作物の公表後50年である。
著作者人格権は譲渡できないが、著作者財産権は譲渡できる。
プログラム、マニュアル、Webコンテンツは保護の対象
プログラム言語、規約、アルゴリズムは著作権保護の対象外である。
特に取り決めがなければ業務アプリケーションソフトの開発においては、開発元に著作権がある。
他人の著作物でも私的利用の範囲であれば自由に使用できる

基本情報講座 著作権確認問題1

著作権利に関する記述のうち,適切なものはどれか。

基本情報技術者 平成18年 春期 問80

M社の業務プログラムは、分析から製造までの一切をN社が請け負って開発した。特段の契約条件がなければ,このプログラムの著作者はM社である。
既存のプログラムのアイデアだけを利用して,同一目的のプログラムの全体を新たに作成した場合でも,著作権の侵害になる。
著作権及び著作者人格権は,他人に譲渡することができる。
日本国内において,著作物に著作権表示が明記されていない場合でも,無断で複製して配布したときには著作権の侵害になる。

著作権の確認問題1解答と解説

解答:エ

著作権はあらゆる知的創造物に対して、自動的に発生する権利である。これは老若男女は問わない。copyrightなどの著作権表示が明記されていなくてもその著作物には著作権がある。例えば、掲示板に匿名で書き込まれているような場合、著作権表示は明記されていないが、書き込んだ本人に著作権がある。

業務プログラムの開発において、特段の契約条件がなければ著作権は開発元にある。
既存のプログラムのアイデアだけを利用して、同一目的のプログラムを新たに作成する場合は著作権の侵害にはならない。余談であるが、現在ではビジネスモデルも特許の対象となっている。このためアイデアに対して特許を取得し手いる場合は、特許権の侵害にあたる。
著作者人格権は他人に譲渡できない。

基本情報講座 著作権確認問題2

コンピュータプログラムなどの著作物に関する記述のうち,適切なものはどれか。

初級シスアド 平成19年 春期 問77

共同開発によるプログラムの著作権は,開発費用を負担した割合に従って権利が帰属する。
著作権は,プログラムには認められるが,データベースについては認められていない。
著作権法では,プログラム及びプログラムを作成するためのノウハウを保護の対象としている。
著作物を作成するために用いるプログラム言語や規約は,著作権法による保護の対象外である。

著作権の確認問題2解答と解説

解答:エ

著作権法では、プログラム言語は保護対象外である。

特に取り決めがなければ開発したプログラムごとに著作権が発生する。言い換えると、開発者全員に著作権が発生する
データベースも著作権の保護対象である。
著作権では、プログラムは保護対象である。しかし、プログラムを作成するノウハウやアルゴリズムは著作権法の保護対象ではない。

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初級シスアドで出題された著作権の過去問題

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